みなさん、こんにちは。
”卒業生インタビュー 第5弾!(たぶん)”
今回は、宮城県栗原市の「医療法人財団弘慈会 石橋病院」に勤めていらっしゃる卒業生の羽生さんに大学生活についてインタビューをしました。
教員:お久しぶり〜。元気でした?
羽生さん:はい。お陰様で。元気でやってます。
教員:あの、少し学生時代のこと聞いていい?
羽生さん:どうぞ。
教員:唐突なんだけどさぁ。どうして白百合にしたの
羽生さん:ホントに唐突ですね(笑)。昔っから福祉の仕事に興味があったんです。それで、何か福祉の資格を取って将来は地元の宮城県内で働きたい希望があったんですね。高校三年生の時に、県内の大学を調べたら、仙台白百合は介護福祉士(当時)、社会福祉士、精神保健福祉士の中から2つの資格を目指せるってパンフレットに書いてあったんです。当時の私にとっては、”ドンピシャ”だったんです。とても魅力的でした。ほかに、少人数教育で学生の人数が少ない分、先生に色々と質問や相談しやすいのではないかと思って、仙台白百合女子大学にしました。それで、オープンキャンパスに一応見に行ったら、そこでどの資格を取るか先生に親身に相談に乗ってもらえたことが印象に残っています。
教員:ほう〜。因みに私?
羽生さん:う〜ん、先生ではなかったような。
教員:そうですか。じゃぁ、次の質問。学生時代の思い出は何かある?
羽生さん:当時は色んなことに必死でした。振り返ってみると友達と話しをしたり勉強したり遊んだりという楽しかった日々を思い出します。
教員:確かに。いろんな学生と話している印象にある。
羽生さん:大学も小規模でアットホームな感じでした。
教員:人数少ないから、休むとすぐにバレるしね。
羽生さん:そうなんです。それから、大学から見える景色もきれいで、特に夕方勉強で疲れて帰るときに夜景を見ると癒されました。
教員:ほぅ。なかなか情緒的だねぇ。
羽生さん:からかわないでください。ホントに4年間の学生生活は大切な思い出になっています。
教員:すみません。ところでさぁ、羽生さんは、1年生の時私のゼミで、発表の順番が回ってくると緊張してなかなか話せなかったという印象があるんだけど、今は全く逆で、話すことを仕事としているよね。話せるようになったきっかけは?何か思い当たることはある?
羽生さん:良く覚えていますよね。そうなんです。確かにゼミ発表などで人前で話すことはとても苦手でした(人見知りなんです(笑))。改善できたのは大学生活を通して自信がついたからだと思います。大学生になってまず親元を離れて、仙台で一人暮らしを始めました。当然、自分のことは自分である程度行わなくてはなりません。大学でも自分で取得したい資格を決め、授業を選択し、部活動に参加したりと自分が決めて行動していく場面がほとんどです。もちろん友達と相談したり、先生にアドバイスをもらいながらでしたが結局は自分で決断しなくてはなりません。このような一つ一つの経験が自信につながっていったのだと思います。もう一つは、仙台白百合女子大学は少人数の大学なので、教室にいる人数も少なかった(笑)。自分にとっては、あまり人数が多くないのが良かった。これが、大人数の大学だったら、今の私はいないと思います。確かに、先生のゼミでは、毎週発表させられていたのを思い出します(鍛えられたぁ!)。ホントにそういう意味では、練習しやすい環境だったと思います。
教員:じゃぁ、よかったじゃん。
羽生さん:はい。恨んでませんよ。感謝してますよ。ホントに。
教員:あまり褒められてもな。じゃ、次の質問。資格をどうしてとりたいと思ったのかということなんだけど。
羽生さん:自宅で家族の在宅介護を見てきたことがきっかけでした。当時、私は在宅介護に参加せず家族に任せっきりだったんです。高校生の時、ふと将来の仕事のことを考えたんですね。その時、そのこと(介護を家族がしていたとう情景)が心に残っていて福祉を学びたいと思ったんです。で、どんな仕事があるのか調べたときに社会福祉士や精神保健福祉士のことを初めて知り、介護現場だけでなく色んな働く場があることがわかったんです。1つの分野ではなく様々な分野を学び困っている人の支援をする仕事に魅力を感じました。自分も福祉の歴史や制度なんかを学び、困っているたくさんの人の力になりたいと思い資格を取ることを決めました。
教員:羽生さんは、結局、社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格を取ったんだよね。勉強大変だったでしょう。
羽生さん:そうなんです。大変でした。4年生の時は、勉強しなきゃと思いつつ、落ちたらどうしようなんてこと、しょっちゅう思って不安でしたよ。
教員:で、どうした?
羽生さん:結局は、”やるしかない”と決めました。4年生になると、授業の科目数が3年生や2年生よりは少なくなるんですね。で、その空いた時間を受験勉強に回したんです。それから、自宅にいると、テレビとかお客さんとか、なかなか集中する時間がもてないと思ったので、3年生までとは逆に、毎朝学校に行って、一日過ごして、夕方自宅に戻るということにしたんです。学校だと、テレビを見ることはできないし、ま、お客さんもいませんし。勉強するしかないという環境でやってましたね。
教員:それは素晴らしい!その勉強で何か印象に残っていることはある?
羽生さん:はい。え〜と、私は、4年のときM先生のゼミにいたんですね。それで、国試対策なんかもしてもらっていました。M先生の国試対策は、本当に助かりました。まず、参考書などを輪番で読んでいくんですね。そのあと、自分で問題を解くんです。で、自分でその問題の解説を読む。でも、その解説の意味がなかなか理解できない。モヤモヤするわけですよ。その時、そのゼミ内で”モヤモヤ”をみんなの前で発表するんです。そうするとわかっている人が、説明したりしてくれるんですね。同じ年代の同じ勉強をしている人から教えてもらえると、その言葉がすんなりと頭にはいってくるんです。助かりました。でも、それでもなかなか理解できないことや他の子たちも”モヤモヤ”していることもあるんです。そうするとM先生が、わかり易く説明してくれるというように。まずは、自分で考えてみる、友達同士で考えみる、そして先生が考え方を教えてくれるというように。わかるまで、トコトン教えてもらいました。
教員:良かったね。で、結果2つ合格!っと。
羽生さん:そうなんです。
教員:で、病院に就職先を決めたの?
羽生さん:人は病気になると病気に対する不安だけでなく、経済的や心理的な不安も出てくると思ってます。治療に伴う様々な不安に対して、福祉の立場でサポートをしたいなと思い病院で働きたいと思ったんです。就職活動で石橋病院の見学をして、急性期病院と施設や自宅の間で行き場がなく困っている方の受け入れも行っていることが分かりました。それは臨機応変に対応できるチーム力があるからだとその時感じ、私もチームの一員として仕事をしたいと思って希望しました。他にも、石橋病院には療養型病棟と認知症治療病棟の二つがあり社会福祉士と精神保健福祉士の両方の資格が生かせると思ったんです。その他にも関連施設には介護老人保健施設や認知症グループホーム、居宅介護支援事業所もあり、高齢化が進む地域で貢献出来るんじゃないかと思って応募しました。
教員:それで、今はどう?
羽生さん:寝たきりで会話ができない患者さんもいらっしゃるんですね。その時はご家族に本人について聞き取りをします。そうすると、病気になる前はこんな生活を送っていたのか、こういう人柄だったのかと思ったりします。いろんな話を聞くことで、患者さんを多面的に捉えることがでできているような気がしてます。日々、患者さんやご家族とお話をしてたくさんの気づきをさせてもらってます。それから、職場には、たくさんのスタッフがいます。が、みんな対等な立場で助け合っていける環境なんです。若いからとか職種が違うからということではなくて、自分の思っていることを素直に言えるような職場なんです。ほんと、”チームで働いているぅ”と実感できる職場だと思ってます。でも、私の所属は相談室なんですが、外部との関わりも多いため常に自分の言動に気を付けるよう心掛けています。
教員:なんか、成長したねぇ。スゴイ! じゃぁさ、将来の夢とかって?
羽生さん:夢ですかぁ?そうですねぇ。ま、どんな相談でも一緒に解決策を考えていけるようになりたいということかなぁ。資格を取りゴールではなく資格を取ってからがスタートだと思ってるんですね。そのために社会制度などの勉強を欠かさず向上心を持ち続けたいと思ってます(写真にもあるように、傍らにはちゃんと本を置いてるし)。そして多職種とのかかわりも不可欠なので、うまく連携できるよう心掛けていきたいと思ってます。生まれ育った地元で仕事を通して貢献したいと思っています。
教員:そっかぁ。地元愛だね。長くなってきたので、高校3年生に何かアドバイスを!お願い!
羽生さん:え?私がですか?
教員:そうです。
羽生さん:じゃぁ。「私は、大学生は今までで一番勉強に前向きになっていました。それは学びたいことや大学を自分で選んで通っていたからです。これから色んな選択をする高校3年生にも自分の気持ちに正直になり自分の道を進んでほしいと思います。楽しい学生生活を送ってください。」で、よろしくお願いします。
教員:了解!今日はありがと。ね。
羽生さん:いえいえ、こちらこそありがとうございました。