12月10日、17時30分より531教室でゴルゴ松本さんの「命の授業」が行われました。
この特別授業は、郡山先生の3年生のゼミ(心理福祉総合演習Ⅲ)で企画されたものです。
先生にゼミの内容についてお聞きしました。
ゼミでは、精神保健福祉分野に興味のある学生が、その分野における課題について文献を調べたり、施設訪問をしたり、行政機関と協働をしたりして解決策を見出そうと学んでいます。その一つに自殺予防の啓発活動をテーマに掲げて学んでいるグループがあります。そのグループでの話し合いの中では、文献のデータだけをまとめるのではなく、いかに多くの人々に予防策を啓発していけばよいのか、伝えるためには何が必要なのかということも検討していました。データを見せるだけれではなく、話し方や伝え方もその啓発活動をする際には必要な要素だということです。
そこで、少年院などで「漢字」を題材に「命の授業」を行っているゴルゴ松本さんのことが話題に上がりました。
早速、人に伝えるためのヒントを教えていただきたいとゴルゴ松本さんに打診をし、7月の末に実際にお会いする機会をいただきました。「大勢の人は一度に救うことはできないが、目の前にいる一人を救うために全力で話しをすることはできる。言葉には魂がある、強さがある、あなた方自身がその言葉に秘められた言霊を考え伝えることだ」とのヒントをいただきました。その際には、「必死」と「決死」の違いは何かとの宿題もいただきました。
後期のゼミの中で、宿題に出された2つの言葉の意味について議論し、一つの考えを手紙に記してゴルゴ松本さんに伝えました。今回の特別授業は、その答えは何かということを伝えにお出でいただいたという経過です。
当日の「命の授業」には、健康栄養学科の大久保ゼミの学生さんや教職員併せて30名ほどの中で行われました。
学生の考えた「決死」と「必死」について、ゴルゴ松本さんご自分の解釈をいれながら説明していただきました。大切なのは、自分自身がどうそれを解釈し考えたのか、どう伝えようとしたのか、その考えが明日の自分にとってどう役立つのかというのが重要で、単に漢字の意味を調べたのではないことを褒めていただきました。その後、「稲」「雷」「結」「叱」「死」「継」「氣」……などなど、自らの人生観に基づいて、その意味について自己流に解き明かしてくれました。ゴルゴ松本さんのお話は、益々勢いを増していき「食」「栄」「養」「難」……五十音は「あい」(愛)に始まり「をん」(恩)に終わるというように、独自の解釈で話しは進んでいきました。不思議なほどにどの話を聞いても、ネガティブな印象は受けないのです。1時間の予定が、2時間。その2時間という時間もあっという間に過ぎてしまいました。(ゴメンナサイ。漢字の意味については、詳しくはゴルゴさんの本をご覧ください)
学生からは、「自分で考えあげる、自分の考えにたどり着くことが大切」「物事の見方、捉え方によっていかようにも考えられることに共感しました」「こころの中に思っていることを音として言語化していくことが大切なんだなと思った」「ネガティブな言葉を言ってしまうため、前を向いた言葉を使いたい(口癖)と思った」「芸人の方の熱量と場を盛り上げる話術はとにかくすごい。自由な発想力やユーモア、分かりやすく伝える技術について直接学べてよかった」などなど、ポジティブなコメントが寄せられました。
ゴルゴ松本さんのいうとおり、「今(20代)何をするかで30代が決まる。30代で何をするかで40代が決まる」というように、前を向いて今できることを一生(所)懸命未来のために生きていきたいと感じました。
ゴルゴ松本さん、貴重なお話をありがとうございました。
そして、この機会をつくっていただいた方々に感謝を申し上げます。ありがとうございました。