
みなさん,こんにちは.
めっきり寒くなってきましてね.体調はいかがですか?
今日は,授業の紹介をします!
科目名は,「精神保健福祉援助技術演習Ⅰ」です.
これは,将来精神保健福祉士になるためには必ず受けなければならない科目となっています.
「資格を取るならば(〇〇になるためには),必ず」という科目で,こういう科目を「選択必修科目」と言います.
3年次の科目として組み込まれています.
この科目はなぜ取得しなければならないのかというと,もちろん「選択必修科目」ということはありますが,その他に4年次に「精神保健福祉援助実習」というものがあり,その準備のために受講する必要があります.
精神保健福祉士になるためには精神科医療機関で90時間以上,障害福祉サービス事業所で120時間以上の実習を終了しなければならないという規定(国の基準です)がありまして,現場で精神保健福祉士としての支援技術を学ぶのですが、実習では患者さんや利用者さんを支援するために、どのような困りごとを抱えているかについて面談をしてどう支援するかを明らかにしていきます.
みなさん,どうでしょう? 初めてお会いした方とお話ができますか? できるという方はなかなかいないのではないでしょうか.
医療機関での実習は90時間以上です.本学では独自に13日以上とう日数も決めています.約2週間ですよね.
想像してみてください.医療機関の仕組みを知り,実習指導者さんと話ができるようになり,そして患者さんと面接となれば,実習時間(期間)は,あっという間に過ぎてしまいます.「患者さんと単にお話をすれば...簡単なことじゃん」 と思うかもしれません.
精神保健福祉士の仕事は,「お話をする」といっても,世間話ではありません.精神疾患に罹るということはどういうことなのか,いままでどのような思いを抱いて生活してきたのか,これからどんな生活をしたいと望んでいるのか....いわゆる「質問」をさせていただきながら,その人のことを知り,そのうえでどのような支援ができるか,一緒に考えていくという仕事なのです.
臨床の場(就職先)に出て,初めて患者さんや利用者さんと面接をさせていただくということでは遅いのです.
科目を3年次の後期においている理由は,4年次の実習に向けて慣れておく,面接というものはどのようなものなのか,早めに体感することです.そうすれば,短い実習時間(期間)でも,より実践的に実習に臨むことができるわけです.
11月3日の授業から,ZOOMを通してですが実際に障害者の方にお手伝いをして頂いて,「模擬面接」をしています.
学生は,3〜4人を一グループとし,精神保健福祉士役,記録役,観察役に分かれて練習をさせていただきます.「模擬面接」は隔週で全3回行います.
一回あたりの「模擬面接」時間は,50分です.精神保健福祉士役の学生がその時間を仕切ります.教員は,一切手伝いません.
一般的には,学生同士で「模擬面接」をしますが,準備段階で,質問内容はバレバレ,向かい合って練習をするもニヤニヤ感が出てしまいます.
これでは,本番でできるか というとかなり難しいことになります.実習であっても,学生という立場であっても患者さんや利用者さんのプライバシーの領域に入っていくわけですから,真剣に向き合わなければなりません.
参加して頂いた方には,予め「答えにくいことは,話さなくてもいいですよ」 「学生だからといって,自らいろいろとお話をされなくてもいいですよ」と話し,了解を得て「模擬面接」に望んでいただいています.
「模擬面接」が終わると記録役の学生は,「逐語記録」としてどんな質問をしたのか,それに対しどんな言葉が返ってきたのか,観察役の学生はその都度,どのような表情や仕草をしていたのかをまとめ上げます.
翌週(今回は,11月10日)に,その記録を持ち寄り,「模擬面接」はどうだったのか,良かった点や反省すべき点を話あいます.
これを3回繰り返します.今後いろいろな気づきを得ます.質問攻めになっていなかったか,相手の感情に寄り添うような言葉掛けや表情を出せただろうかなどなど.
3回の「模擬面接」が終わると,その聴き取り内容をもとにして,「支援計画」を作成します.「ニーズ」は何か,それに対しての「法制度」は何か,サービスのための「社会資源」をどう結びつけるのか,ない物はどのように生み出せばよいのかなどを話合い,「支援計画書」を完成させます.
このようにして,4年次の実習に,そして2年後の臨床の場に巣立っていくわけです.
本学では,実習担当教員はすべて「現場」の経験者です.「テキスト上では...」という話はでません.「この場合は,こうじゃないだろうか」というような教員自身の体験から具体に指導を受けます.
今年の3年生は,どのような面接をし,どのような「支援計画書」を作成するのか楽しみです.
そして,実習や臨床の場に役立つスキルばかりではなく,自分自身の価値観や倫理観にも気づきを持ってほしいと願っています.
大変な思いをされて,支援を必要としている方の一助となれればと思っています.
みなさんも一緒に勉強しませんか.


精神保健福祉士役
記録・観察役などに分かれば行われる
学生同士もその役に徹し,声をかけることはしない
