いきなりですけども・・・
コミュ力大事!人と意見交換できるように!議論できるように。グループで一緒に何かを作り上げる力を身につけるように!世の中ではそういう声がときどき聞かれますよね。
でも実際、そうしたことは難しいですよね。人と関わることはそう簡単ではないしそもそも自分の意見を出すこと自体、苦手意識があることが普通だと思います。
とはいえコミュニケーション能力や協働する力、意見交換する力はやはり大切。例えば卒業生から「議論が苦手だったけれど、心理福祉で力がついた」と聞いたりすると、苦手でも(だからこそ)チャレンジする価値があるように感じます。
ちなみに本学科ではこうした力を養うために1年次に「心理福祉基礎演習」という科目を設けています。シラバスには「グループ活動を通して親和性を引き出し、役割をもち連携し、生産的に協力する力を育むことを目的とする」とあります。
今年はその一環として学園祭への出店を行いました。
1年生4クラスが食品班と研究班に分かれて活動しました。企画から準備まで意見交換の連続で大変なのですが、協働力を鍛える格好の機会です。少人数制の中で役割を分担しながら進める過程には多くの学びがあり、実際に苦手だった学生も手応えを感じている様子がうかがえます。
今年初の取り組みとして、提供する食品と研究テーマを連動させることから始めました。試行錯誤しながらも、最終的には「なるほどー!!」と関心を引くテーマへと発展させポスターが完成しました。
また、競争心を持つのもモチベーションアップ⤴になると考え、来場者の皆さんには、どの研究が良かったか(関心を持ったか)投票していただきました。2日間で163人の方から回答がありました。予想以上のご協力に心よりお礼を申し上げます。
4クラスの販売メニューと研究テーマを簡単に紹介します。
・おにぎり⇒『お米の品種(ササニシキ)が消えること』、 ・スープ⇒『食べきること(食品ロス)』、
・トルネードポテト⇒『使用後の廃食油の処理』、 ・フランクフルト⇒『食習慣と健康状態の関連』

というわけで、見事に1位<学科長賞👑>の栄冠を手に入れたクラスは??

以下では、白百合祭を終えての1年生のふりかえりコメントを紹介してみます。
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Aさん)人と話すのが大の苦手なので初めは上手くコミュニケーションができるか不安だったけど、みんな優しくて積極的に物事を進めることが出来たから私もその波にのることができた。料理の提供はただシフトを組んでいただけなのにみんな自分の役割を空気を読んで行えていたので普通のことのように見えるけどとてもすごいことだと思った。 寸胴鍋を焦がしたり、味見しながらぶっつけ本番のスープを作ったり、スープが余って値下げしながら売りもしたけど結局は自分がみんなと楽しんでイベントに参加できたから良かった。
Bさん)白百合祭の準備では緊張してあまり話せずにいました。これまでも話したことがない人たちのグループで話し合いをするとなると、私は黙って終わることが多かったのですが、最終的には自分の意見や浮かんだ疑問をメンバーに伝えることができるようになりました。白百合祭での経験を通して、「最初は緊張したり不安な気持ちがあっても、それを乗り越えられたら楽しいものだな」と感じることができました。最高に楽しく、大切な思い出になりました。
Cさん)短い時間でしたが、班のみんなと協力して学園祭を作り上げることが出来たので安心しています。初めの頃は、どのように物事が進んでいくのか、話したことがない子もいるけどやっていけるのか、など不安要素がたくさんありました。ですが、コミュニケーションをたくさん取り、意見を出し合うことで授業回数が増える事に団結力が強まっていきました。学園祭当日は予想していないことが起こったりと、いろいろ大変なことがたくさんありましたが、なんとか完売することが出来ました。学園祭を通して、コミュニケーションの大切や、協力することの大切さを改めて学ぶことが出来ました。今回学んだことを忘れずにこれからの学園生活も頑張っていきたいと思います。
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変化、読み取れますでしょうか。最初は不安を感じていたり、苦手意識があっても活動に参加することで、最初とは違う「変化」を経験していることがわかります。
では苦手でもそれが終わった頃には少し変化するのはなぜでしょうか???次のコメントからみていきましょう。
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Dさん)白百合祭に向けて、夏休み前からの活動であったが、初めはグループのみんなとなかなか話が進まずにコミュニケーションも取れない時間が多かったが、回が進んでいくにつれて少しずつコミュニケーションを取るようになり、白百合祭の本番には仲も深まり笑顔で接することができた。活動としては、役割分担が上手くいかずに一部の人の負担が大きくなってしまった部分があった。その中でも数名はほとんど役割が無い状態もあったのが課題点であった。今後はメンバーとのコミュニケーションをしっかり心掛け、楽しみながらも真剣に活動していけたらより良い学園祭になるのではないかと感じた。学園祭当日の動きとしても、お互いに足りない部分を補いながら楽しく販売することができたところが、とても良いと感じた。
Eさん)最初はあまり話したことのないメンバーで不安がたくさんありました。しかし、最初の集まりでみんな誰の意見も否定することなくスムーズにどのようなお店を出すか決めることができました。私は積極的に前に出るタイプではないのですが、みんなの役に立ちたいという思いが強くなり積極的に意見を出すことを心掛けていました。私は買い出し班になり、当日のトラブルなどがありましたが、他のお店と比較したり当日の天気などを調べて考えたりしながら頭を使って買い物をしました。当日はメンバーとコミュニケーションをとりながら役割を果たしてとても達成感がありました。白百合祭を通して、協力の大切さを学ぶことができました。1人ではできないことが全部で、誰かの役割を補ったり一緒に助け合ったり、みんなで何かをやり遂げることはとても良い経験になりました。
Fさん)今回の活動を通してグループ内ではあるものの発言が出来るようになったり、新しくお友達が出来て自分の中で大きな成長を感じました。グループ内の研究班では、よく発言をして引っ張ってくれる人が二人いたため、最初は頼る形になってしまっていましたが、最終的なポスター作成では文章を考えたり実際に作成をしたりして少しは役に立つことが出来たかなと思いました。高校生の時からグループで活動をする時は不調となり参加は避けていましたが、今回参加してみて、思っているよりも皆意見を聞いてくれること、実際に自分が発言することで話が少し進んだこと、清掃活動や後片付けを自分からしたことから、私の中ではかなり積極的に動けたのではないかと思いました。
今後、グループが変わりまた一から人とコミュニケーションをとることに不安はありますが、今回学んだ協調性を活かして活動していこうと思いました。
Gさん)準備の際は研究班として活動していてメンバー間の作業量の偏りが問題として大きくあった。そのせいで関係がギクシャクしたりメンタル面でも負担がかかっている学生が何人かいた。しかし、何とかポスターを完成させることができ完成度の高いものができたと感じている。 当日は普段関わったことのない人とも交流することができ、輪の広がりを感じた。苦手だと思っていた他者とのコミュニケーションも呼び込みや会計の仕事を通して、想像よりできるんだと自身の可能性を感じた。 準備段階から白百合祭当日まで「なんでこんなことをやっているんだろう」と先生方や同じゼミ内で文句を言いながらの活動だったが、自身の成長や可能性、不足しているところ、学科内での交流などプラスに感じることが多くて良かった。
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なぜ変化がもたらされるのか、に対する答えのひとつは、そこで未知の(想像とは少し違う)自分に出会えるから、でしょうか。グループ活動では、自分の思い通りにならないことがたくさん起こります。不安や心配もたくさんあります。それでも何とか進むなかで予想していなかった自分の一面、それまでとは「少し」違う自分に気づくことがあります。大切なのはそれが「少し」だけという点です。劇的ではなくても、「思っていたより少し良い自分が出てきた」と感じる、その小さな実感が次の一歩を後押ししてくれます。次はちょっと自分を信じてみようと思える――それがとても大切なことなのかもしれません。そしてこの「少しの変化」は、コミュニケーションが苦手な人だけでなく、リーダーとして周囲を引っ張った学生にも表れます。最後にリーダーの声の一部を紹介してみます。
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Hさん)私は今までずっとリーダーをやっていて、今回も務めたのですが、こんなに協力的な方たちはあまりいなかったのですごく嬉しかったです。私に仕事が偏らないようにたくさん手伝ってくれてとても助かりました。ゼミの雰囲気もすごく明るくて授業の時間が苦にならなかったです。最初から最後まで楽しみながら白百合祭を迎えることができたので良かったと思います。おにぎりを作るときでも、誰かがいなかったら「じゃあ私がやる!」と積極的に参加してくれたのでよかったです。全体的に協力もできていたし、連携もできていたのでいい機会だったなと思います。楽しく活動することの大切さを本当に身に染みて感じました。
Iさん)高校の頃に文化祭のリーダーをやっていたこともあり今回の代表者も引き受けたが、高校と大学ではまったく違う運営の仕方で戸惑うことが多かった。予算や個数など去年のデータもないまま自分たちで決めなければいけなかったため、最初の予算案から代表者と連絡を取りながら陰で動くことが多かった。また、日付が近くなるにつれ考えていなかったことや当日の動きなど考えることが多く、当日が来なければいいのになと思うことも多かった。しかし、白百合祭の準備や当日を通して今まで話したことがなかった人と話せたり友人との繋がりを改めて感じることができたりした。心配事が多かったがやってよかったなと思ったし、楽しかった。用意した個数全て売れたし売り上げも良くて安心した。
Jさん)私はリーダーだったのですが、準備をしていく上で油が何個いるのかなどの予想がつかず、予定の予算よりオーバーしたので、もっとしっかり考えたいと思います。また、最初は誰にも相談せず自分のみで進めていたのですが、人に頼ることにし、みんなに役割を振ったり、みんなが自分から手伝ってくれたりし、本当にメンバーに恵まれました。あまり話したことない学生とも一緒になり、この活動を通して関わることができて良かったです。団結力が高まり、通る人々に足を止めてもらえるように声をかける工夫ができました。初めての取り組みで、予算から考えたことも無く、不安だらけでしたが、無事に終わり良かったです。誰もいなかったから、何となくリーダーに立候補しましたが、みんなが支えてくれたおかげで今の自分の成長にも繋がったと思うので、本当に周りの人達に感謝しています。みんなと一緒に活動できて良かったです。
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コニュニケーションが苦手な人も、前に立ってリードできる人も、参加することで少しの変化を感じているようです。こうした少しの変化が協働する力へとつながっていくのだと思います。

みなさん、お疲れ様でした!!!
そして、最後までお読みいただきありがとうございました。
