心理福祉国際体験実習2日目です。
今日は主に台北や近郊の観光地を周り,台湾人の暮らしや歴史に触れるスケジュールでした。
まずは,「忠烈祠」(ちゅうれつし)で衛兵交代式を見学しました。
忠烈祠とは,「政府が国家の祭典をおこなし,忠義の精神を表彰し,国のために殉教した烈士を追悼するところ」です(台北ナビ,2015)。
忠烈祠の大門と大殿にはそれぞれ2名の衛兵が40分間の間ピクリとも動かず立っており,
忠烈祠を守っています。
彼らは選ばれしエリートですが,そこはさすがに人間ですので交代する必要があります。
そこで現れた5名の衛兵たち。
彼らは一糸乱れぬ行進で忠烈祠の大殿に進みます。
我々観衆は、その凛々しく統制が取れた動きに「・・・」。
身じろぎもできませんでした。
ちなみに,衛兵になるためには厳しい条件をクリアしなければならず,
身長は178cm〜195cm,体重65kg±1kgで,
兵役中に軍から推薦を受けなければならないとのこと。
また,容姿端麗でなければならないそうで…。
身も心も引き締まった後は,世界四大博物館ともいわれる「国立故宮博物院」に向かいました。
故宮博物院はおよそ70万点もの収蔵品があるとのことですが,
展示されているのは6000〜8000点ほどと言われています。
有名な宝物以外は3〜6ヶ月おきに展示品を入れ替えているそうで,
すべて見るには10年以上かかるようです(台北ナビ,2018)。
故宮博物院で特に有名なのは、翡翠(ヒスイ)で作られた「翠玉白菜」と
自然の力で偶然できた「肉形石(にくがたせき)」です。
もちろん技術の粋を集めた翠玉白菜も見事なのですが,
肉形石も瑪瑙(メノウ)類の鉱物が長い年月をかけて生成された奇跡にため息が出るようです。
学生たちも歴史の壮大さに圧倒されっぱなしでした。
その次に向かったのは,古き良き町並みが人気の「迪化街」(てきかがい)です。
この場所はいわゆる問屋街で,カラスミ,ドライフルーツなどの乾物や雑貨,
台湾茶カフェなどありとあらゆるものが手に入る場所です。
なんとなく東京・上野の雰囲気も感じます。
問屋街ということもあり,乾物の香りや臭豆腐の匂いなど
いかにもアジアに来たな〜と実感するような体験ができました。
その匂いにあてられたのか,学生たちはお昼ご飯を食べずに
タピオカミルクティーや,なぜかドラえもんカステラなるものを食べていました 笑
そして最後は台北中心部から車で1時間ほどの「九份」に行きました。
ここは言わずと知れた「千と千尋の神隠し」のモデルとも言われている台湾随一の観光地です。
比較的標高が高い場所に位置しているため,バスから降りた途端に冷たい風に震えました。
急な石段の両端には赤い提灯がならび,異国情緒を演出しているようです。
我々は昼間に行ったので提灯が点灯しているところを見ることはできませんでしたが,
なんとなく映画の中に迷い込んだような気持ちになりました。
この日は火曜日でしたが,道を塞ぐほどの観光客の多さに驚くばかり。
こういうときに新型コロナウィルス前の日常が戻ってきたんだなと実感します。
今日は盛り沢山な一日でしたが,ホテルに戻って少し休憩した後に台北101に向かう学生がいて,
「若いって素晴らしい!」とクタクタになった教員は思ったのでした
(ちなみに,その教員は老体に鞭打ち,夜市に向かいました)。