心理福祉国際体験実習3日目です。
3日目は,本学の協定校であり留学先としてもお世話になっている
「開南大学」への訪問からスタートです。
今回訪問させていただいた目的は,開南大学の応用日本語学科の学生さんと本学学生との交流を通して,
両大学,両国の絆をより深めたいと思い,こちらからお願いしました。
まず開南大学に到着して感じたのは,
何と言っても建物の規模が大きく迫力があること!
今回アテンドしていただいた許 文如先生によると,
開南大学の建物は台北101を設計した著名な建築家の方が設計したそうで,
荘厳な建物に圧倒された理由が分かったような気がします。
実際にキャンパスに入ってみると,
メインの講義棟までの通路の両脇には多くの木々が並んでおりとても素敵でした。
一瞬,定禅寺通りの並木道を思い出したほどです。
ドラマや映画で見たことがあるような既視感を持ちましたが,
実際にドラマのロケ地として使用されることも多いようです。
ちなみに,入口からメインの講義棟までの距離がかなりあり,
「授業に遅刻しそうなときには大変だろうな…」
と本学の学生がボソッと言っていたのが印象的でした 笑
交流会の会場で応用日本語学科主任の洪 昭鳳先生にご挨拶をし,
交流会のスタートです。
まずは本学の学生が
「日本班」,「宮城県・仙台市班」,「仙台白百合女子大学班」の3つの班に分かれて
プレゼンテーションしました。
日本の特徴や宮城・仙台の特産物,仙台白百合女子大学の紹介など,
時折オリジナルのクイズを交えながら素晴らしいプレゼンテーションをしてくれました。
出発前の授業で何度か修正を繰り返したため,とても良いものができたと思います。
その次に,開南大学の学生さんが,
台湾のおすすめのお菓子,観光地や文化についてプレゼンテーションしてくれました。
地元の方の独自目線でのプレゼンテーションなだけに,
勉強になると同時にとても台湾の素晴らしさが伝わってくるものでした。
お互いのプレゼンテーションで知識を深めあった後は,今度はお互いの友情を深め合う時間です。
およそ10グループに分かれてフリートークです。
開南大学さんには,事前に
「日本のお菓子と台湾のお菓子,日本のお茶と台湾のお茶を持ち寄って楽しみませんか?」
と提案していたので,
互いの国のお菓子をネタに,スムーズに交流会に入っていけたかと思います。
最初はお互いに緊張していたようですが,ものの数分で私が介入するまでもなくトークに花が咲いていました。
本来の予定では,許先生からキャンパス見学をご提案いただいていましたが,
あまりに良い雰囲気だったためこのまま交流を続けることになりました。
「私の授業でもこれくらい盛り上がったらいいのに!」と心のなかでもやもやしながらも(笑),
本学の学生には頼もしさも感じました。
短い時間ではありましたが,友情を深めあった両大学の学生は,
お別れのときには名残惜しそうなのが印象的でした。
お忙しい中,本学の訪問を歓待していただいた洪 昭鳳先生,許 文如先生,本当にありがとうございました。
そして,本学の学生と交流していただいた開南大学の学生の皆さんにも感謝申し上げます。
これからも両大学の友情が育まれることを切に願っています。
名残惜しい気持ちはありましたが,
次に向かったのは「長庚養生文化村」という福祉施設です。
長庚養生文化村とは,台湾プラスチックグループ (台塑集團)の創業者 王 永慶氏が,
私財を投じて社会貢献を目的として設立した施設であり,桃園市の小高い山の中にあります。
この施設は,いわゆる「元気なお年寄り」が自律(自立)的に生活する高齢者向けの施設で,
いかに健康寿命を伸ばして豊かな老後を送るのかに重点を置いており,
その理念のもとにさまざまな工夫がなされています。
基本的には2DKほどの部屋で生活し,
必要に応じてカルチャークラブの活動(絵画,書道,英会話,筋トレ,麻雀,ピアノ等)に
自由に参加することができたり,
自炊してもいいのですが施設内には大きな食堂(というか,いろいろな店が入る学食のような感じ)があり,
その日の気分や体調に応じて自由に食事が選べるようになっていました。
施設に入所するためにはいくつかの条件がありますが,
概ね日本よりも入居に掛かる費用は低く設定されている印象でした。
何よりも,施設に入所されている高齢者の方々の活き活きとした姿が
この施設の素晴らしさを物語っているようです。
日頃,授業で福祉について学んでいる学生の目にこの長庚養生文化村がどのように映ったのか,
日本との違いをどのように感じたのか,帰国後の報告書で確認してみたいと思います。
3日目もこれまで同様,学生たちは記憶に残る貴重な体験ができたかと思います。
よく「若いときの苦労(辛労)は買ってでもせよ」という故事がありますが,
「若いときの異文化体験は買ってでもせよ」と個人的には思います。
今回の体験が,参加学生にとって後にターニングポイントとなるような刺激的な体験であることを
期待したいと思います
(毛嫌いしないでいろいろな食べものにもチャレンジしてみたら?笑)。
4日目は終日、自由散策です。参加学生はどのような一日を送るのでしょうか。