3月23日から27日にかけて実施された台湾研修、参加したのは、本学の学生9名、全員が初の海外体験となりました。 普段の講義室を飛び出し、異国の地「台湾」の5日間を振り返ります。

開南大学での学生交流
研修1日目、開南大学を訪問しました。 学生たちは、日本の伝統的な「昔遊び」や菓子を準備して臨みましたが、最初は「言葉が通じるだろうか」という緊張した面持ちでした。しかし、いざ交流が始まると、そこには心理福祉を学ぶ学生らしい「相手を理解しようとする姿勢」が溢れていました。

日本のめんこや折り紙に苦戦する台湾の学生に、身振り手振りを交えて寄り添う姿。台湾の学生が用意してくれたお菓子を囲んで弾ける笑顔。最後は全員で「だるまさんがころんだ」を一緒に行い、大盛り上がりとなりました。言葉の壁を、共通の「楽しみ」と「ホスピタリティ」で軽やかに飛び越えていく彼女たちの適応力に、教育的意義を強く感じた瞬間でした。

企業訪問「茶籽堂」
午後は、サスティナブルなブランド展開で注目される「茶籽堂(Cha Tzu Tang)」を訪問。 単なる「おしゃれな店」を見るのではなく、企業がどのように地域社会や環境保護(心理福祉の視点からも重要な「共生」のテーマ)に取り組んでいるかを学びました。
社内見学や質疑応答では、学生から鋭い質問も飛び出し、企業の理念がどのように具体的なサービスや商品に落ちているのかを真剣にメモする姿が印象的でした。永康街の店舗見学でも、マーケティングと社会貢献の両立を肌で感じ取っていたようです。
台湾を「肌」で感じる一日観光
研修2日目は、台湾の歴史・現代・伝統文化を横断する、非常に密度の濃いフィールドワークとなりました。
午前中は、世界四大博物館の一つである故宮博物院へ。学生たちは、教科書で見たことのある「翠玉白菜」や「肉形石」を目の当たりにし、その精巧さと数千年の歴史の重みに圧倒されている様子でした。単なる見学に留まらず、展示品の背景にある文化的な文脈を熱心に読み解こうとする姿勢が見られました。 続いて訪れた忠烈祠では、衛兵の交代式を見学。一糸乱れぬ動きと、張り詰めた空気感。学生たちは言葉を失い、静かにその儀式を見守っていました。「規律」や「敬意」が形となったその光景は、対人援助を学ぶ彼女たちにとっても、非言語コミュニケーションの持つ力強いメッセージとして心に刻まれたようです。
台北101の食文化体験 昼食は、台湾のランドマークである台北101の広大なフードコートへ。ここでは、学生たちが自ら食べたいものを選び、注文するスタイルをとりました。漢字のメニューに苦戦しながらも、点心や牛肉麺など、現地の活気あふれる「食」を自分たちの力で手にするプロセスもまた、異文化適応の重要なステップです。活気の中ではじける彼女たちの笑顔に、現地のエネルギーを吸収している逞しさを感じました。
十分での天燈(ランタン)上げ 午後は郊外へと足を伸ばし、十分(シーフェン)へ。ここでは大きなランタンの四面に、それぞれの願いを筆で書き込みました。「家族の健康」「将来の夢」……。心理福祉を志す彼女たちが記す言葉はどれも優しく、他者を思いやる気持ちに溢れていました。 線路の上から、自分たちの願いを込めたランタンが夕暮れの空へ高く、高く舞い上がっていく光景。それを見上げる彼女たちの内面に深く響く「体験」になったのではないでしょうか。

九份の迷宮を歩く 一日の締めくくりは、霧に包まれた幻想的な街、九份。台湾茶をいただいた後、赤い提灯が灯り始めた細い路地や階段を、学生たちは迷路を探索するように歩きました。独特のノスタルジックな雰囲気の中で、五感をフルに使って台湾の空気感を味わい尽くしたようです。
朝から晩まで移動の多いハードなスケジュールでしたが、学生たちは疲れを見せるどころか、新しい景色に出会うたびに感性を研ぎ澄ませていたように思います。この日一日で得た「多角的な視点」は、教室の講義だけでは決して得られない、貴重な体験になったと思います。
3日目の自由行動の日は、グループごとに事前に立てたスケジュールで楽しんできたようです。お土産もたくさん買ったようでした。

合計5日間の旅程を終え、仙台国際空港に降り立った彼女たちは、出発時よりもどこか逞しくも見えました。
「言葉が不自由な環境で、どう意思疎通を図るか工夫すること。」「集団の中で自分の役割を見つけること。」そして、「異質な文化を尊重し、受け入れること。」
これらの経験は、将来、対人援助の専門職を目指す彼女たちにとって、貴重な体験になったと思います。 快く受け入れてくださった開南大学の皆様、茶籽堂のスタッフの方々、そして学生たちの学びを支えてくださったガイドさんをはじめ、全ての関係者の皆様に、この場を借りて深く感謝申し上げます。
「世界は広い。そして、心は繋がることができる。」 そんな確信を得た、実り多き5日間でした。
彼女たちがこの経験を今後の学習や実習にどう繋げていくのか、これからの成長がますます楽しみです。皆さん、本当にお疲れ様でした!
